荒れ小屋

ごめんなさい

20160808架空の日記

・気がつけば4月以降の更新が無かった。5月6月と毎週のように報告が続き、特に6月末と7月の中旬は学会大会での報告だったので、体感的には慌ただしい日々だったように思う。
 6月末の学会ではフルペーパーに近いものを用意したので、それなりに時間をかけたつもりである。もちろん、まだ読み込みの足りないところや、検討の余地のあるところは多くあるから、それらを改善して論文に近づけられると良いなと思う。7月中旬の学会ははじめての英語での報告だった。以下、気づいたことを書き残しておきたいと思う。

 

・一日目、乗り継ぎ含め十数時間のフライトを終え、現地のホテルに到着したのは23時過ぎだった。最寄り駅とホテルの間は目と鼻の距離だったが、夜で看板が見えなかったこと、はじめての土地にも関わらず地図が手元になかったこと、海外用にフリーSIMを用意してなかったことなどが災いし、20分30分ほど地下鉄駅の近くをうろうろとしていた。比較的治安の良い都市であると聞いていたがそれでもかなりの恐怖だった。キャリーケースを引きながらの移動も苦痛だった。最初からそうすればよかったという話ではあるが、やむなく駅の売店でサンドイッチを買い、そのついでにホテルの場所を聞いた。先にも述べたように文字通り目と鼻の距離で、地下鉄を出て横断歩道を渡ればすぐの場所に位置していた。

 ホテルに着いてからも、自分の客室の番号を間違えたり、カードキーの使い方がわからず右往左往したり散々だった。その日は早々に就寝した。部屋がやたら豪華?であまり落ち着かない。居間部分(一階)と寝室ロフト部分(二階)が分離したタイプの部屋だった。

 

・二日目、自分のiPadiPad用のUSBメモリを用いての作業がなかなかうまくいかず、しびれを切らす。同じ学会に来ている知人(同じ研究室の人)に頼み、ノートパソコンを一瞬使いたいと頼み待ち合わせの約束をする。件の知人の泊まっているホテルに向ったはずが、実は別地区に建っている同じ名称同じ系列のホテルに行ってしまい、知人に結局迎えに来てもらうことになった(○○ホテル1に行くべきが、少し離れた○○ホテル2に行ってしまった)。大変な迷惑をかけてしまった。
 ホテル近くの日本食屋で昼食を取る。寿司も蕎麦も、まあこんなもんか…というもの。その後、学会会場となる大学に向かい、学会のレジストレーションをする。もらった学会パンフレットが分厚かった。コミケのカタログほどではないが。タンブラーが着いてきたものの、無料で水等を汲める場所は無かった。それから、自分の報告する会場を下見に行く。ラウンドテーブルでのセッションになったので、大教室とは違いこじんまりとしていた。
 夕方以降、開会式、懇親会と続く。新しく研究者と知り合いになるわけでもなく、とりあえず同じ研究室の人を見つけてしばし雑談。料理は小さなサンドイッチがメインだった。

 

・三日目、学会は二日目。午前中、歯ブラシと歯磨き粉を忘れてしまったため、ホテル近くのスーパーに買いに行く。昼はそこで購入した寿司と焼き餃子。午後、知り合いに会い、一緒にいくつか報告を見て回る。報告はピンキリだったように思う。
 夜、研究室の教員や知り合いの研究者達と一緒に居酒屋街に出かける。路面電車で20分ほど行ったところにある居酒屋街。飲み食いしていると、やたらとアブかミツバチが飛んでいて落ち着かない。野外のテーブル席での飲食だった。報告前日なのに、それも翌日の報告は午前9時からなのに酒飲んでもいいのかとほんの一瞬躊躇したが、躊躇しただけだった。みんなほろ酔い気分でそれぞれの宿に帰る。

 

・四日目、学会は三日目。午前は自分の報告のセッション。9時からのトップバッターだった。全体で90分の時間、4人の報告者ということで、ひとり15分の報告×4、残り30分の質疑応答という流れを想定していたが、実際はひとり20分ほど報告時間を使ってしまったため、質疑応答は10分ほどだった。
 自分の報告は、パワポのスライドも用意し、また読み上げ原稿も配ったので、最低限の準備はしたと思いたい。やはり発音やプレゼンの仕方には課題が残る。それらについては準備不足だった。
 二番目の報告者は、読み上げ用の自分用メモのみを持参し、最初は英語で話していたものの、途中からスペイン語に切り替わった。僕以外はそれなりに内容を理解しているように見えた。セッションが英仏スペイン語の使用が可能であったとはいえ、少しは配慮してほしいように思った。また、スライドも用意していなかった。三番目の報告者は、スライドのコピーを配ったうえで、英語でプレゼンをしてくれた。四番目の報告者は、フランス語のスライドとプレゼンだった。固有名詞をつなぎながら、内容を想像するしかなかった。
 質疑応答について、自分の報告については四番目のフランス語を用いた報告者が質問をしてくれた。なぜその対象なのか、という話からはじまり、ある程度想定問答として用意していたことを切り貼りしながら答えたつもりではあるが、そもそも相手の質問の趣旨を理解出来たかどうかも心許ない。これもまた次回解決すべき課題だと思う。

 

多少脱線するが、プレゼンの仕方も人それぞれだということに気づいた。
(1)読み上げ原稿を配り、スライドをもとに報告する。
(2)スライドをもとに報告する。
(3)読み上げ原稿もスライドもなく、フリースタイルでただ話すだけ。
特に目についたのは(3)のパターンである。日本での学会ではあまり見かけないパターンではないかと思った。また、スライドを用意していても、大教室で見えづらい、文字が小さい等のデザインの問題も関わってくるように思われた。

この日は大学近くのレストランで夕食。知人が頼んだスープがやたら塩辛かったようだ。

 

・五日目、学会は四日目。研究室の教員とメンザで昼食を取る。色々な部会の報告を聞く。
・六日目、学会は最終日。フェアウェルパーティーで色々な人と知り合う。報告でのやりとりだけでなく、このような食事の場での情報交換も大事そうだがなかなか慣れない。
・七日目、観光日。有名な博物館とケーキ屋に行った。
・八~十一日目、隣国へ移動。現地で在外研究をしている知り合いに案内をしてもらう。帰国。
マクドナルドでの食事が最後の2日続いた。クレジットカードでの支払いが可能だったので甘えてしまった。ホテルの近辺が盛り場で少し治安に不安を覚えた。

 

・こうして書き出してみるとたいしたことは無いが、それなりに疲弊した旅だった。3年前にはじめて海外に行った時と比べれば、この二回目の渡航で少し勝手のわかっていることもあったが、それでもここで1年間過ごしてください、と言われたら困難だろうなと思った。特にオチは無いがこれでおしまい。